« 角田光代が嫌い(だった) | Main | 日経新聞の連載小説 »

2004.10.28

「太陽と毒ぐも」角田光代

つい先日友人から、条件も趣味も全部あうのに、なあんかピンとこなくて、何度かデートしたけど結局ダメだった、って話を聞いたばかり。
デートする前も、デートしてるときも、デートの後も、思うんだよね。自分の理想に限りなく近い、いや理想そのままの人かもしんない。もう付き合って結婚してしまおうって。でもどんなに自分の気持ちを盛り上げようとしても、どーもダメでサぁ。と、友人。
っていうか、盛り上げようとすること事態がすでにダメって感じ?と私。
そーそーそー、わかってくれる?と友人。

なのにですよ。そんな会話を実際してたというのに、
最初はこの小説がよくわかんなかった。
人を好きになるってどういうことか、忘れてた。


この小説はとんでもないカップルの話ばかり。
30歳にして万引き癖が直らない女とそろそろちゃんとしたい男。
買い物依存症の男と自宅に積み上げられた商品にイライラする女。
アニバーサリー女と、平凡な日常で十分な男。
熱狂的巨人ファンの男と野球なんて知らなかった女。
こんな男女の恋愛模様を書いた小説。

例えば、スナック菓子をご飯にする女と、自炊もいとわない食事に関心のある男。

そんな2人が同棲してたら、そりゃあ別れるだろ。
食事の趣味が合うってすごい大事じゃない?と私は思った。
でも男は別れようとしなかった。
「だって、たかがスナック菓子が原因で別れるなんてバカみたいじゃないか。」と。
そして、味覚が合い、ともに食事をすることに何の違和感もない女と、
「たかが味覚があうくらいで」寝ようと思うなんて馬鹿げてると思うのだ。


私の感想は・・・
えええ、何で?何で?味覚って大事だよ。
食習慣って大事だよ。一緒に暮らしてたらなおさらじゃん!
スナック菓子をご飯にする女より、一緒にくみ上げ湯葉をつつける相手のほうが、アンタ幸せになれるよ、・・・・・・!!!


しかし。次の瞬間友人のことを思い出す。
条件や趣味や、はたまた味覚があえば、人は必ず恋に落ちれるのだろうか?

そんなことありえないって、なんだ、自分でもよく知ってることじゃないか。

病的なクセがあっても、大幅な相違があっても、それをどんなに憎んでも、イライラしても、好きになってしまうのは度々あることで、案外世の中、そんなカップルでいっぱいだ。


ねぇねぇ、そうすると私と夫って、なんか奇跡みたいなカップルじゃない?とちょっとのろけモードにもなるけど、一緒に暮らし始めた頃は随分もめた覚えもある。そのたびに、「だってそれでも」好きになった人だからと、思ってきたような気がする。相手のクセや習慣が気に障るからと別れたりはしなかった。

「だってそれでも」  
これはすごく大事なことだと思った。


今、恋している誰かに、
重大なような、でももしかすると些細な不満のある貴方に・・


購入はこちらから
太陽と毒ぐも」角田光代


|

« 角田光代が嫌い(だった) | Main | 日経新聞の連載小説 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/19581/1794326

Listed below are links to weblogs that reference 「太陽と毒ぐも」角田光代:

« 角田光代が嫌い(だった) | Main | 日経新聞の連載小説 »