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2005.01.15

「愚か者死すべし」原寮

わたしのことを決して愛さないような男を、どうしてこうも気になってしまうのだろう。
その男の名は沢崎という。

大晦日に発せられた銃声に始まる事件。わたしは元日から読み始めた。

もう一度私の前に現れるのをずっと待っていたのよ。
西新宿の例の事務所で、まだ細々と探偵稼業を続けているのかしらと思うこともあったし、すごくくだらない理由であっけなく死んじゃってたりするのかもって思ったりもしたわ。

私?結婚したの。子供も2人生まれたのよ。
だってあれから、そう「さらば長き眠り」から9年も経ったのよ。

あなたのほうは、あいかわらずのようね。
そう・・・錦織さんがパリへ、橋爪さんは大阪へ行ってしまったの。寂しい?なんて聞くのは馬鹿げてるかしら。

ああ、銃声が鳴ったんだったわね。あなたの見ている前で。新宿署の地下駐車場で。そこからいろんなことが重なって・・・・。
犯人は誰か、目的は何か、ですって?
そんなことに私は興味はないの。謎解きの面白さを楽しみたいなら、他にいくらでも本があるもの。

じゃあなぜ?それこそくだらない質問よ。
物事に対するあなたの判断基準、価値基準、対処の仕方、態度、姿勢、そんなものを見ていたいだけ。簡潔で、明瞭な、あなたの感情に流されない生き方を、見ていたいだけ。耳を傾けていたいだけ。

そういえば、タバコはまだ両切りのホープなのかしら。

わたしはまたあなたに会いたいと思ってる。
この本も、今までの本も、何度も読み直しながら待つから、また9年も姿を見せないなんてことはしないでね。

愚か者死すべし
さらば長き眠り

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