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2006.08.26

「古本道場」 角田光代・岡崎武志

古本の愉しみを教えてくれる本、「古本道場」を読んだ。
岡崎武志が師匠、角田光代が弟子という体裁で、リレーエッセイのような形式。
東京の古本屋を毎回角田光代がまわり、角田光代の本の趣味や思い出などもつづられていて面白い。


まあ別に、古本屋じゃなくても、本屋めぐりも図書館にいくのも、
同じように本との出会いは愉しい・・と思うんだけどさ。


古本屋ならではの愉しみっていうのは、やはりあるのだ。

本なんか、いつでも手に入る。
本屋や、古本屋を歩いて足で探さなくても、
ネットで検索してそのまま「カゴに入れる」でOK!
ということも多い。


でもねー、本って、毎日たくさん出版されてて、
同じように絶版になる本がたくさんあって、
流通にのらなくなること多いんですよね。

そういう本もアマゾンのマーケットプレイスで、手に入ることもあるけどさ。

私の家は、本とCDがものすごくたくさんあって、
新しく買うのはもうやめよう・・・て思ってしまうんだけど、
ああこれは!と思った本はやはり手元に置いておかねば。

また今度買おう、
また読みたくなったら、図書館で借りよう、
そう思ってると、もう手に入らなくなることもあるんだなー。


「古本道場」を読んで、一番の感想は、
本は流通してるうちにちゃんと買っとけ!ということ。
なんか変な感想だけどね。


DVDや、CDも同じ。

流通から外れちゃう前に、大切なものはちゃんと手元に確保しておこう。


今まで、欲しかったのに買わなくて、
そうしたら今はもう買えなくなってる・・・そんな本があるのです。
CDやビデオがたくさんあるのです。


古本屋さんに行ってみようかな。
ブックオフなんかも侮れませんよ。

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「古本道場」角田光代・岡崎武志

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2006.08.22

「バッテリー」あさのあつこ 夏の高校野球!

夏の高校野球が終わった。
決勝戦は素晴らしい投手戦。早実も駒大苫小牧も、すごかった。


すべての一球に、意味がある。
考え抜かれて投げられ、全力で投げられる渾身の一球。
一球、一球のドラマ。


思い出したのは、この本。
あさのあつこ「バッテリー」


この本を読んだすぐ後は、うまく感想を書けなかった。

この本が、息が詰まるぐいらい野球への気持ちでうまっていて、
わたしは呑みこまれてしまったのだ。


野球はビール片手に観るもので、プレイしたことなど一度もない。
もっと言えば、野球どころじゃなくスポーツにのめりこんだこともない。


そんな私が野球と、野球に真剣な少年たちを描いた小説に、
感動したとか、共感したとか、安易すぎて言えなかった。


タイトルどおり、ある少年バッテリーを描いた小説。


ボールによばれるように、投手になった少年、巧。
ただ全力でボールを投げられるなら、それでいい、何もいらない。
チームワークとか、友情とか、興味が無い。
キャッチャーがいる。
ミットめがけて投げ込んでいく。
それだけ。
投げることがすべてだ。

もうひとりは
最高のボールを受けることに喜びを見出すキャッチャー、豪。
しかし天才・巧の傲慢な態度の前に、
そして天才ではない自分に打ちのめされる。


このバッテリーの、一球一球をひりひりする想いで読んだ。


楽しいだけのスポーツでもなく、
友情物語でもなく、
すがすがしい青春物語でもなく、
登場人物ひとりひとりが、野球をしながら自分と戦っている。
苦しくなる。


いい小説だった。


すべての一球に、真剣なドラマがある。
高校野球・夏の決勝は、そのことを十分すぎるほど思い出させてくれた。


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「バッテリー」 あさのあつこ著


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2006.08.18

「間宮兄弟」 江國香織

江國香織は、家族を描いた小説が素晴らしいと思う。
「流しの下の骨」とか。


「間宮兄弟」はそのまんま、30代の兄弟2人を描いた小説。
恋愛経験もないまま30歳過ぎた兄弟が、2人で生活している。


その生活は、むさくるしくもなければ、
孤独でもなく、さびついてもいない。

豊かで健康的だ。


散歩が好きな兄弟。
八百屋を冷やかし、季節の野菜を眺めるのが好きな兄弟。
ジグゾーパズルに夢中になる兄弟。
読書を思う存分楽しむ特別な日がある兄弟。
ささやかな季節行事と家族行事を積み重ねる兄弟。


小説としては、ある夏兄弟の前に女性が数人あらわれて・・・となるが
物語の行方は読んでからのお楽しみだ。

小説を読みながら、わたしは嬉しかった。


思い出す。
結婚前のこと。
仲良し姉妹だった私たちのこと。
2人で決めた暗号や、暗黙のルール。
家族のおかしな決まりごととか。

そして思いつく。

今の私のこと。
わたしたち夫婦のこと。
定番の散歩コースがあり、
季節ごとに是非食べなくてはいけない料理があること。
休日の朝ごはんのルール。
朝のむお茶のこと。

考え出したらキリがないほどに、たくさんの、
わたしたち夫婦だけの決まりやルールや楽しみがあること。

「間宮兄弟」みたいな夫婦が、ほらここにいるよって、
私は嬉しかったのだ。

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「間宮兄弟」 江國香織


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2006.08.11

たら・ればの○と×

広島・長崎の原爆の日が過ぎ、まもなく終戦記念日の今日。
ちょっとだけ、書いてみようと思う。

世の中にはいろんな人、いろんな意見があって、

「もしあのとき、○○を攻めていれば」
「もしあのとき、△△が指揮権を握っていたら」


・・・「戦局は変わっていただろう」


・・・「日本は勝っていたかもしれない」


という話を聞くことがある。


わたしはどうも腑に落ちない。

いやなに、歴史に「たら・れば」を持ち込むことが嫌なのではない。
むしろ好きなのです。

あのとき、○○だったら・・って考えるのは。

だけど戦争について私が考える「たら・れば」は、

「もし、あのとき軍部の暴走を許していなければ」
「もし、外交がうまく効果を発揮できていたら」

・・・・「戦争を回避できたかもしれない」

なのだ。

歴史に「たら・れば」を言っても、歴史は変わらない。
でも、「たら・れば」と仮定することで学ぶこともできる。

皆さんは何を学びますか?

戦争の勝ち方?それとも防ぎ方?


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2006.08.01

本の虫、本のさなぎ、本の蝶

ブログの更新も面倒になるくらい、ここ最近は時間があいたらすぐに本を読んでいた。

面白い本ばかりなのだ。

電車の中で本。子供が寝たら本。
できればずっと本。

早く続きが読みたい。
そんな本がある毎日はとても幸せだよね。


晴耕雨読という言葉がある。
晴れたら土を耕し(つまり働き)、雨の日は本を読む(つまり休む)。
という意味なのかなぁ。
これだと、雨の日は外に出られない、もしくは出ないほうがいいので、
消去法として読書が取り上げられている気分。
わたしはもっと積極的な意味だと思っている。
雨の日は読書日和なのだ。


とくに雨の夜はいい。
本にじっくり集中できる気がする。


5月ぐらいから雨続きだったから、読書もはかどった。
今週から梅雨明けしたそうだが、夜は夏とは思えないほど気温が下がるので、
やっぱり読書にいい。
気分は秋の夜長だ。


本を手放せないで毎日楽しく過ごしている。
さしずめ私は本の虫だ。
でも「虫」というのは美しくないので、「さなぎ」ぐらいに思っている。
読書によって私の心に羽根が生え、心が飛び立つから。
蝶になる直前の、わたしは本のさなぎ。


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