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2007.08.28

本「辞めない理由」碧野 圭

痛いところを突かれまくって、ようやく癒えてきた古傷のかさぶた抉り取られて、いたぶられた気分。
はー、苦しかった。

「辞めない理由」
ワーキングマザーのつらい立場を冷静に書いていて、胸が締め付けられる本でした。


主人公は、
家事も育児もしながら仕事も完璧。自分の時間はなく、働きに働き頑張っている。

だけど。
その頑張りはたいして評価されず、むしろそんなに大変なら辞めればいいのに・・・と思われている。

さらに。
本人はものすごく大変でも、はたから見れば、仕事も家庭もお金も手にしている女性。
他の女性からは妬まれる対象。

そして。
仕事の出来る女性を敵視するタイプの男性もいる。

そんなわけで、ワーキングマザーには理解者よりも敵が多いのだ。

にもかかわらず、この本の主人公の和美は、
優秀だけど一匹狼タイプなので、ますます敵が増える。

忙しいし、時間に追われてるから、部下に頼むより自分で何でもやってしまったほうが早いと思ってるタイプ。
社内営業なんてまったくできないし、やろうとも思ってない。
こういう性格もどんどん裏目に出る。

結果、役職から降格、左遷されちゃうのだ!

しかも子供は学校で問題を起こし、教師からも他の父母からも
「母親が働いていてちゃんと子供を見てないから」と非難される。
夫にそれを愚痴れば、
「子供の世話を他人任せにしてるのは本当だよね」と言われる始末。


あちゃーー!!!
万事休す、四面楚歌。
これがワーキングマザーの現実なのか?!


私にも実体験として思い当たる部分がいろいろあり・・・。


読みながら呼吸困難をおこしそうでした・・・・・・。


最後、主人公・和美は、持ち前のプロフェッショナリズムを十分に発揮し、
なおかつ欠点も克服する糸口をつかみ、
大きく飛躍していく。カタルシスー!


しかし一方で私は・・・・
結局、自分が積極的に育児に関われる働き方へと転換しちゃって、
和美のような華々しさは得られなかったな。
ため息・・・。


自分が選んだワークライフバランスを後悔はしてないけど、
「壁」にぶち当たった当時に、読んでみたかった本かも。

Photo


「辞めない理由」 碧野 圭


以下、昔、壁にぶちあたっていたころのブログ記事。

「出産しても働くには理由がいるの?」

「説教好きに大人の対応・・・?」

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2007.08.21

だって映画を愛してるから

どうでもいいことかもしれませんが・・・・。

映画の話をしていました。

お互い、けっこう似たような映画を観ていて、話が盛り上がりそうだったんですが・・・。

「長いから3分の1は、早送りで観たよー」

・・・と言われた瞬間、話を続けたくない自分がいたのでした。


映画は映画館で観るのが好きです。
大画面も好きだし、
基本的に誰にも邪魔されないで映画に集中できるのが好き。
たとえ、退屈に感じても、座席にすわってなくちゃいけない緊張感がむしろ好き。


ご自宅でビデオやDVDで鑑賞するのも、いいと思います。
忙しくて時間がないとか、
子育て中で映画館にはいけないとか、
一人で映画館に入れないとか、
ソファで横になって観るほうが好きだとか、
いろいろ考え方はあると思います。


でもね、早送りはいただけないなぁ。


映画の良さって、ワンカット、ワンカットに込められた想いや情熱。
素晴らしい映画ほど、無駄な部分なんてない。
ほんのワンカットで、主人公の心を雄弁に代弁したり、
状況の変化を感じ取らせたりする。
さらに、監督や作品の世界観を表していたりする。
私はそれを全部みたい、感じたい、受け止めたい。


「倍速で観たよー」なんて言われると、悲しくなる。

それって、映画を作品として観るのではなくて、
話題の映画を、情報としてチェックしたいだけなんじゃ?

だから私は、映画の話題を変えた。
多分、共有して楽しい会話は生まれないから。


むしろ彼女が、
「あの映画、長いし、かったるいから、途中でやめちゃった」って
言ってくれたほうが、
話は続けられたと思うんだ。本当に。


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2007.08.20

食塩入り野菜ジュース

今年は猛暑を通り越して酷暑。
最高気温が40度を超えた町があるって、何???

私の住む町やら働く町も、37度まで気温上昇。

夏が大好き!な私でも、極力日中は外に出ずに過ごしています。
皆様もお元気でしょうか。


さて、夏バテ知らずの夏オンナも、さすがに今年は、めん類でやり過ごすことが多くなりました。

栄養のことが気になるので、野菜ジュースを買いに行きました。
熱中症も気になるので、食塩入りの野菜ジュースにしようと思ってました。

と・こ・ろ・が・・・!

野菜ジュース、トマトジュースの棚に並ぶのは
「食塩無添加」のものばかりです。

あらららら、世の中いつの間に???

昔は食塩無添加のほうが少なくて、探して買っていたのに。
今や、食塩入りは絶滅したのでしょうか?


仕方が無いので、食塩無添加の野菜ジュースを買いました。


いつもなら食塩無添加しか興味が無いくせに、
食塩入りがないとなると、なんだか不機嫌になる私。

真夏は食塩入りのほうが需要があるのに!と、ブータレ気味。


でも・・・・・。
単純なことに思い当たりました。


食塩なんて、自分で加えればいいんじゃん???


わー、すごい単純。


ブータレていた自分、反省。


さっそく塩を入れることにしましたが、
普通に混ぜるんじゃなくて、
グラスのフチに粗塩をつけてみました。
カクテルみたいにね。

そしたらねー、美味しいのさ!!!

粗塩の旨みが味わえて、すごく美味しい。

考えてみたら、市販の食塩入り野菜ジュースより、
①塩加減は自分で毎回調節できる
②お気に入りの天然塩を使える
のだから、ずっと良いのよね。


本当、ミネラル豊富な天然塩を味わいつつの野菜ジュース、美味しい。
近頃は、1日1杯、「命の」野菜ジュースって感じです。
2日酔いの朝にも良さそうです。

やっぱり夏はいいね。

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2007.08.17

戯曲「欲望という名の電車」テネシー・ウィリアムズ

久々に戯曲を読みました。
T・ウィリアムズの「欲望という名の電車」(小田島雄志・訳)。

T・ウィリアムズの「ガラスの動物園」がとても繊細なお話で好きだった・・というのも1つですが、
昔読んだ「チョコレート・コスモス」恩田陸で、
「欲望という名の電車」のブランチ役は、女優なら誰もが一度はやってみたい役どころ、
というような記述があったので、しっかり読みたいと思っていたら・・今日に至ったのですね。


感想は・・・・。

うーん・・・・・・。

女優って、美しくて弱くて、最後は発狂しちゃう役をやりたいんですかね。
わからない。


ブランチはアメリカ南部の、大地主の娘。
しかし今は落ちぶれて、屋敷も抵当に取られてしまう。
ニューオリンズで暮らす妹を頼って、欲望という名の電車にのってくる。
大地主の娘で、美しく、教養の高い、高貴な女性というプライドを持って。
一方、妹のステラは、そんなプライドはなく、
労働者階級の男・スタンリーと気ままに暮らしている。
場違いなブランチと、乱暴なスタンリーは反発しあう。

ブランチは、高貴な女性として、ミッチという崇拝者を得るが、
実はブランチが、故郷ではお金に困って売春まがいのことをしていたとスタンリーに暴露され、
ミッチという崇拝者も、彼との結婚も、すべてを台無しにされてしまう。
挙句、ステラが産気づいて病院に運ばれた夜、
ブランチはスタンリーに乱暴され、発狂し、精神病院へと送られる。


スタンリーは、アメリカの新しい時代の象徴のような男。
乱暴で粗野・・・それはワイルドでセクシーともいえる。
自分の力で、切り開いていく男、
アメリカンドリームやゴールドラッシュの担い手を連想させる男。
アメリカを興す新しい労働者階級の象徴だ。

一方でブランチは、古き良きアメリカの象徴であり、
時代の波に呑みこまれて、滅んでいくものの象徴。


持っていたものがすべて取り上げられ、
最後に残っていたプライドまでが踏みにじられ、
気が狂っていく女。


こういう役が、人気あるんですかね。
女優さんには。


確かに、どういうふうに発狂するか、は魅せ所ではある。
大げさすぎては滑稽。

昔、大竹しのぶのマクベス夫人をみたが、
目が焦点を失い、言葉がかすかにうわずり、微妙に手足が震えているのが、
なぜか新国立劇場にいる観客全員に伝わる・・・というのを見た。
不思議だった。
だって私、視力悪いのに。(そこか?)

それはさておき、
ブランチより、スカーレット・オハラのほうがよくないかな。
南部の没落貴族で、財産も恋人も幼馴染もすべて失っても、
「でも私にはタラ(故郷の土地の名前)があるわ!」と
立ち向かっていく女のほうが、断然カッコイイ。

哀れみを誘う役よりも、
観衆の心をわしづかみにするような光を放つ役のほうが、
女優として演じ甲斐があるように思うが・・。


(と、思ったら、ビビアン・リーって、両方演じてるのね。すごい!)

Photo

「欲望という名の電車」テネシー・ウィリアムズ作
(ただしこちらは小田島恒志・訳です)


過去記事: 「チョコレートコスモス」 恩田陸

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2007.08.16

行き場のない青春・・・・なのか?

お盆休みだからですかねぇ・・・。
家のごくごく近所の私道エリアに中学生の男の子たちがたむろしています。
コンビニで買った1リットル100円のパック飲料抱えて、
「あちー」とか(多分)言いながら、
日陰エリアでうだうだしています。
多分、そこのお家に中学生のお子さんがいるので、
お友達が集まってるんでしょうね。
でも何故か家の中にはあまり入れてもらえないみたいで、
お外でうだうだしています。
まあ確かに、図体の大きい中学生男子が何人も家に上りこんで
うだうだされても、暑苦しいよね(?!)

私道とはいえ、ご近所の私にとっては
ちょっと目障りな光景でもあるんですけど・・・

追い出してもしょうがないんだろーねー。
そんな権力も私にはないし。

お金を持ってない中学生が行けるところなんて限られてる。
学校のプール解放ぐらい。
(それも今お盆休みでないのだろう)

ある意味、健全なうだうだなのかもね。

ゲーセンや、ネットカフェや、昼間のカラオケボックスも
毎日行けばお金かかるしね。

塾通いもせず、ありあまる夏休みを
「あちー、ひまだー」とか連呼しつつ、
近所でうだうだしている中学生は、
むしろ滅多に見られない風物詩なのかもしれないわ。

でもやっぱり君たち、図書館に行きなさい。

それから、コンビニごみだけは持ち帰れよ!(マジ)

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2007.08.05

真夏の宴、へべれけ

今週は夏祭りに行きました。

3代目魚武濱田成夫が、
(餃子の)王将で働いている女の子みてると、
「世の中いろいろバイトがあるのに、君はなぜ王将を?」
油まみれになって、なぜ王将を?
って、思って、
最後はついうっかり
「俺と結婚してください」って
プロポーズしたくなっちゃうって書いてた。


わかるなーその気持ち。


炎天下に汗だくになって神輿かついでる男たちに口笛を吹き、
ビールを飲んでいる私。

お囃子をやっている男たちを発見。
日焼けなのか、一杯呑んでいるのか、
顔を赤くしながら、
「あらエッサッサー」と陽気にぴーひゃら笛をふき、
太鼓をならしている男の子(?)に、
ついうっかり、いいそうになってしまう。

「兄さん、アタシのヒモにならない?」って。


うはははは。


私も相当に浮かれている。

ビール片手に、子連れで歩く。
そんな非常識を誰も咎めない夏祭りが好きだ。


好きな言葉はへべれけです。

エッサッサーと、夏祭り。
踊る阿呆に見る阿呆。
どっちにしたって呑まなきゃ損損!


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2007.08.01

本「ジェリコの夏」ジョハナ・ハーウィッツ著

児童書を読みました。


ロシアからアメリカに移り住んだものの、両親は早くに他界。
18歳の姉が、働きづめに働いて、妹を学校に行かせている。
狭いニューヨークの不衛生なアパートに暮らし、
固いパンや、ひび割れた卵を買い求めての粗末な食事。

そんな主人公・ドーシが、貧しい子供のための支援プログラムで、
2週間を田舎の農園ですごすことになる。


自然に恵まれた土地と、豊かな食生活に驚き、
宗教の違い(ドーシはユダヤ教徒)があったり、
年の近い子供と、仲良くなったり、反発したり・・・。

2週間の休暇で、ドーシは心身ともに大きく成長する。

すきなんだよねー。こういう話。

純粋無垢な少女が、人々の善意に触れて、
さらに自らも善意をもって生きていく、
人間性善説にもとづくお話って、希望がわいてくる。

おまけに、私が大好きな「赤毛のアン」へのオマージュ本でもあった。


主人公は赤毛の少女で、愛読書が「赤毛のアン」なんだもの。
姉はいるけど親はいないとか、
自然豊かな田舎へ(2週間だけど)引き取られるとか、
そこで「腹心の友」ができるとか。

もー赤毛のアン、バリバリじゃん!
大好きっ。

主人公が大切にしている、友人からの寄せ書き集とかも必見です。

さらに著者あとがきを読むと、
著者ジョハナ・ハーウィッツの人道的な想いが伝わってきて、
ますます好きになる。


ときどきこういう本を読んで、
「きらきらした気持ち」になるのが、
私の幸せな時間。


「ジェリコの夏」 ジョハナ・ハーウィッツ著

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