本「スコーレNo.4」 宮下奈都 ~笑顔と靴を探して~
「なぜ~ 欲しいものを~“大好き”と声にだして 言え~ないの?」
この本を読みながら思い出すのは辛島美登里さんの歌「笑顔を探して」です。
そして私は、「良い靴を探しに」行きたいと思いました。
この本は一人の女の子の成長の物語です。
育ってきた環境や、自分の性質をいったんすべて否定して
打ち消してしまう。 劣等感を感じてしまう。
そっと、静かに、心を閉ざしてしまう。
小さな恋、淡い恋、失った恋、掴めなかった恋。
いつのまにか終わってしまった恋。
いくつかの恋とともに。
そして少女だった女の子は、就職して仕事の中で自分の“想い”に気が付いていく。
自分は何が好きで、何を持っているのかに気が付いていく。
それらはすべて、育った環境や家族、過去の自分に由来しているのだと気が付いていく。
自分を受け入れていく。
「なぜ欲しいものを大好きと声に出して言えないの?」
どうして無理にでも奪えないの?
どうして駈け出していけないの?
この本を読み終わるころには、
それがすべての解決ではないと知るだろう。
私には私の、人の愛し方、物の愛し方があるのだから。
古道具屋で育った主人公の
美しいものへの静かな愛情と、確かな目が、
就職先でイタリア製の上質な靴へと投影されていく過程が良い。
良い靴とは何か、美しいものとは何か。
靴フェチの主人公キャリーの映画「SATC」も見たところですし、
美しい靴が欲しくなりました。
笑顔と靴を探したい、そんな本です。
とてもおすすめ。




Comments
こんにちは。
トラックバックさせていただきました。
表示されないようなので、URLを置かせていただきますね。
http://1iki.blog19.fc2.com/blog-entry-886.html
トラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
Posted by: 藍色 | 2009.05.29 at 11:44 AM
藍色さん、
TBありがとうございました。
良い本でしたよね。
静かな本ですが、確かな本です。
Posted by: Nolly Chang | 2009.05.29 at 10:39 PM