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2012.03.14

アーノルド・ローベル「お手がみ」に物申す

小学1年生の国語の教材に
アーノルド・ローベル作 「お手がみ」
というお話がある。


あらすじはこんな。


ガマ君は今まで一度もお手紙をもらったことがない。
だからお手紙を待っている時間が、
一日のうち一番不幸せな時間だという。
それを聞いたカエル君は急いで家に帰り、
ガマ君にお手紙を書いた。
初めてお手紙を受け取ったガマ君は
とても幸せな気持ちになりました。

めでたしめでたし。

学校ではこの教材で何を教えるのかな。

国語って言うのは日本語の勉強であり、
文章の勉強なんだけど、

なぜか道徳も教えるのが国語の時間だったりしませんか?


だからこの教材で
「カエルくんはとてもいいことをした」
「友人思いのやさしいカエルくん」
なんてことを学んだりしちゃうのかな?

だとしたらそれ、私は反対意見よ。


カエルくんがしたことは、
ガマくんをスポイルした、ってこと。

spoilです。スポイル。

スポイルっていうのは、甘やかしてダメにしちゃうこと。

手紙をもらったことがなかったガマ君。
手紙が欲しかったガマ君。

私ならこう言うよ。

「まずはあなたが誰かに手紙を書いてみたら?」

そうしたらきっと返事が来る。

10人に書けば、きっと誰かから返事は来る。


あのね、誰かに何かしてほしかったら、
自分が同じことを誰かにしてあげなくちゃいけないんだよ。

どういうわけか、世の中そうやってまわっているの。

だからガマ君、まずは君が手紙を書こう。
友人がもらってうれしい手紙を、君が書こう。


カエル君はやさしくて
ガマ君に手紙をだしてあげたけど、
「手紙がほしいよーさみしいよー不幸だよー」と
愚痴って淋しそうな顔したら
誰かが何とかしてくれる、なんてガマ君が思っちゃったら、
それはとっても残念なことだよ。


学校ではどんなふうに勉強するのか知らないけど
私は私の見解を子供に話してみよう。


Photo_2

アーノルド・ローベル「ふたりはともだち」

「ふたりはともだち」の中に「お手紙」が収録されています。

ほかにシリーズがあと2冊あるようです。


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Comments

はじめましてhappy01
大学でこの教材について活発な議論があり、興味がわいて検索していたところ、こちらの記事を発見しました。
講義中に国語教材と道徳教材はどう違うのか?という宿題を出され探していました。
上記の内容に正直ビックリしました。本文の表記をもとにこう考えられるよねやこの部分を読んで何を考えるかなどは議論しますが、登場人物の行動態度がおかしいという切り口で発言する人を聞いたことがなかったです。
しかし、おっしゃる通りだと思います。(教員として授業で児童に言うということとは別として)
一通り授業展開した最後のまとめとして、ガマ君になって手紙を相手に送るとしたらどう書く?という発問のもと言語活動をさせるのもおもしろいと思いました。(書いて発表して相互に意見交換させる)

Posted by: cbr | 2012.06.23 at 07:31 PM

cbrさん、コメントありがとうございます。
教員を目指して勉強されている方でしょうか。
わたしの意見は国語の授業として先生が児童になげかける問いではないですよね(笑)
ひとつの感想であり、考え方です。
だけどcbrさんに新鮮な切り口として受け取っていただけたのなら、ブログに書いてよかったな~と思いました。
とても嬉しいです。

Posted by: Nolly Chang | 2012.06.25 at 01:30 AM

小2の息子が朗読の宿題でこれを読むのを何日か聞くうちに、私も同じようなことを感じました。
同じようなことを考えた人がいたことに、びっくりしつつ笑ってしまいました。
がまくんが本当に幸せになるためには、
自分から手紙をだそうとしていないことを棚にあげて、誰かが自分に手紙をくれることを期待している、
(自分から先に人を幸せな気持ちにしようとしていないのに、自分では何の努力もせずに誰かが自分を幸せにしてくれることを願っている。)
そういう自分に気がつくことが必要だと思います。

Posted by: ゆーふぇ | 2012.10.31 at 02:16 PM

ゆーふぇさん、コメントありがとうございます!

やっぱりそうですよね?!
これは国語の教材だから、先生がどのように教えているかわかりませんが、親としては、
「まずは自分からお手紙を書いてみようね」と教えたいと思います。

Posted by: Nolly Chang | 2012.11.06 at 11:02 PM

5歳の娘が幼稚園で毎日借りてくる絵本で出会いました。
道徳のための本じゃないと思うから、
道徳だと思ってしまうあなたの理由を考えました。
道徳の授業が足りないor無い
→国語と道徳を一緒にやってお得感を小学校教材がアピールしているようにみえるってこと?

cbrさんの意見も興味深いですが、
その研究で「国語」に見えたものって、
何でしたか?
ここで国語の授業みたいですけど。
子供の国語って大まかすぎですが、
実際なんでしょう?
このカエルのお話シリーズは
対象年齢4-8歳。
小さい頃から馴染みのある子は、
そろそろ冷静に文章を分解して読解力アップするには簡単で親しみがあっていいんじゃない?
うーん、
私も最後までじっくり子供と読んで、何ともホッとして、絵本として素晴らしい世界を楽しめました。
病んでる大人にもぴったり?
五話とも。他のシリーズも。
凄く売れてる名作ですから私が評論する必要はないけど、
4歳の息子も界観に独特な魅力を感じていました。

お話が好きになり、自ら本を読むきっかけになるような教材を選ぶという点ではいいのでは?
いろんなお話が取り上げられているでしょう?

「読書の時間」と「国語」は別で、切り離せばいいといわれちゃうのでしょうか?

Posted by: はいそうなんです | 2012.12.08 at 11:08 PM

コメントありがとうございます!

私はカタツムリ君に手紙を託してしまうところが好きです。

Posted by: Nolly Chang | 2012.12.19 at 11:33 PM

今頃コメントして申し訳ありません。
私は手紙という物語を、娘の教科書がきっかけで知り、こんなに素敵なお話があったんだ!なんで今まで知らなかったんだろう!って思う位、大好きなお話です。今回も、もっとアーノルドローベルさんの事が知りたいなとネットで検索し、ここにたどり着きました。批判的な感想だったので、やはり他人の感想は読まない方がいいな、と反省しきりです。
私はどちらかというと、道徳的なお話とかけ離れた童話や絵本が好きです。
全て良い子ちゃんばかり出てくる話ばかり読んで、それでその子は良い子になる???
いろんな登場人物が出てくる話をたくさん読む、というスタイルが私は好きです。
登場人物に正しい、より世間的に良い行動をする絵本は説教くさくて嫌いかも。
あかちゃん向けの絵本に多くてなんかつまんないなーって思います。

Posted by: みつ | 2013.07.21 at 01:52 AM

みつさん、はじめまして。コメントありがとうどざいます。

感想をかき、意見を述べるって難しいなと今、深く実感しています。
「モノ申す!」なんてタイトルをつけたのが扇情的でいけなかっと思うのですが、私はこのお話そのものはとても好きです。とくにカタツムリ君みたいな一番ありえない人に配達を頼んでしまい、2匹のカエルがじーっと待つあたりが好きです。
この記事でいいたかったのは、国語の授業の教材としてこの物語が取り上げられていることについて、私が危惧することでした。
国語の授業なのに道徳的な解釈をもとめられる授業だったら嫌だなあと思い、書きました。
このお話は道徳抜きに味わう物語だと思っています。
あと、子供向けの絵本では「リサとガスパール」のシリーズが大好きです。まったく道徳的ではないけれど、魅力的なお話ばかりです。

Posted by: Nolly Chang | 2013.07.23 at 11:42 PM

道徳の時間はいつも押し付けがましくて嫌いでした。お手紙を自分からだそうね、なんて子供には教えたくないですね。お手紙自分からは出さないで、待ってるだけみたいなへそ曲がりがいたっていいじゃないか。そんなへそ曲がりを好きなひとがいるかもしれないよ。周りを見てみようよ、って話にもとれるとおもう。

Posted by: ななみ | 2013.11.14 at 05:36 PM

ななみさん、こんにちは。

なるほど、そういう受け止め方もできますね。
やっぱり、この物語は道徳として扱う物語ではないよなぁとしみじみ思います。

コメントありがとうございました。

Posted by: Nolly Chang | 2013.12.02 at 12:40 AM

はじめまして。本文を読ませていただきました。国語は本文表現を基にした読解が一つの目的だと思います。例えば「二人ともかなしい気分で」や「二人ともとてもしあわせな気持ちで」という表現に着目できます。それがなぜなのか本文から考えられます。がまくんが欲しかったのはお手紙ではありませんよね。最初かえるくんまでかなしい気分だったのはなぜかも考えられると思います。それぞれの行為や発言、人物像が善なのか悪なのかということが問題ではないと思いますが、道徳教材としても活用可能なのかもしれません。

Posted by: yamamo | 2014.02.11 at 10:53 PM

yamamoさん、コメントありがとうございます。
返信が遅くなってしまい大変申し訳ありません。(昨年あたりからスパムコメントがひどくて、yamamoさんのコメントを見逃してしまいました)
「がまくんが欲しかったのはお手紙ではありませんよね」の一言がとても素敵で、感じ入りました。
子どもたちがこの本から豊かな心を育ててくれたらいいなと思います。

Posted by: Nolly Chang | 2014.03.23 at 10:40 PM

こはじめまして。
小学校の教員で、今、まさにお手紙の勉強をしています。
アーノルド・ローベルさんはかえるくんがまくんシリーズを4巻出していて、20話からなっています。
ローベルさんが伝えたいことは、全てを読むと分かってもらえると思います。
2人はかえるの姿をした子どもそのものの姿なのです。
かえるくんも、お手紙ではなんかいい子なんですが、他のお話ではちょっと強引だったり、自分勝手なときもあります。がまくんは、意外に勇気があったり頑張り屋だったりします。
ケンカをしたり、わがままも言ったりできるのが本当の友だちだということをローベルさんは伝えたかったのではないでしょうか?
国語科で2年生の子どもたちに身につけさせる力としては、叙述をもとに登場人物の気持ちを想像するというのがひとつ挙げられます。そして、いろんな解釈があっていいとは思いますが、私は、国語科の教材としては名作だと思いますよ。子どもだからこその自由な発想ができるのは、今だけですから。
道徳的には、まさに道徳の本で、道徳として、我慢や辛抱も教えていくといいと思います。

Posted by: | 2015.11.09 at 10:37 PM

コメントありがとうございます!
小学校の先生なんですね~。
うちもお世話になっております。

シリーズ20話をすべて読んでいらっしゃって、そのうえで行われる授業はとても内容の良いものなんだろうと思いました。
かえる君やガマ君もその時々でいろんな顔を持つんですね。授業で他のお話を取り上げるかどうかは先生にもよるでしょうし、ここは親がそっと他のお話を差し出し、子供に作品のすばらしさを伝えてあげたいと思います。

Posted by: Nolly Chang | 2015.11.11 at 12:00 AM

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