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2015.01.19

本「冬の夜ひとりの旅人が」イタロ・カルヴィーノ著

近頃は話題のベストセラーばかり読んでしまうのですが
年末年始ぐらい、じっくり名作と向き合おうと読んだ本が

「冬の夜ひとりの旅人が」 イタロ・カルヴィーノ著

でした。
イタリアで20世紀後半に活躍した作家です。

第一章の冒頭、
「あなたはイタロ・カルヴィーノの新しい小説『冬の夜ひとりの旅人が』を読み始めようとしている。」
で始まる。

ここからして、なにか仕掛けと企みがある。

その後、面倒くさくて長ったらしい能書きがあり、
ようやく「冬の夜ひとりの旅人が」の小説が始まる。

ところが!いいところで終わってしまうのだ。

「冬の夜ひとりの旅人が」を読んでいた男性読者は
この続きが読みたいと本屋に向かう。
そこで同じように本の続きを探す女性読者と出会う。

しかし見つけた本は「マルボルクの村の外へ」という
まったく別の小説なのだった。

男性読者と女性読者は
「冬の夜ひとりの旅人が」の続きと
「マルボルクの村の外へ」の続きを求めて出かける

しかし、そこで手に入れた本はまたしても別の小説だった!


読者を惹きつけて、いいところで終わってしまう小説の数々。
それぞれの小説の続きを求めてさまよう男女の読者の物語。
男は女に異性として関心を抱いている。
やがて謎の小説家や、謎の翻訳家の存在が明かされ
怪しげな組織の陰謀に巻き込まれる。

たくさんの物語が複層的な構造で語られていく。

いったい全体、どう決着をつけるのだろう?
果たして私は物語の結末にたどり着けるのだろうかと
虚構の迷路に巻き込まれたような気持ちで読み進めていけば
あらあら不思議。
驚くべき手際で、見事に着地した!
鮮やかである。
すばらしい。ブラボー!


付け加えておくと、
この小説を私に勧めたのは夫である。
私が寝室にこの本を持ち込み、ベッドで読んでいるのを
夫はどんな気持ちでみていたのだろうか。

イタロ・カルヴィーノと夫にまったくもってしてやられた。


お時間のある時に、ぜひ読んでみてください。
なるほどと思っていただけます。

「冬の夜ひとりの旅人が」イタロ・カルヴィーノ著


Photo


今年もたくさん読書!


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